黒百合の女帝
 その八日後、つまりラクアが加入した翌日。

午前零時丁度になり、ラクアと共に目的地へ着く。

目的地は既に三人が来ているようだった。

そちらに近づいていけば、早速ハラが饒舌に。

 「ラクアくん昨日ぶり〜。あれ、ポンパドール気に入ってくれたの!?うれし〜」

ラクアを見るや否や、そう捲し立てるハラ。

ラクアの手を握ると、上下に激しく動かし始める。

しかし、ラクアはそんな彼を歓迎していないようだ。

その手を振り払い、強く睨み付けていた。

そんな険悪さを横目に、二人の方へ声を掛ける。

 「ヤナギは久しぶりだね。二人とも元気?」

 「元気だよ〜。ところで、その子がラクアくん?」

 「そう。昨日加入したばかりの新米。実力は化け物並だけど。」

そう耳打ちすると、興味深そうにラクアを見るヤナギ。

しかし既に時刻を過ぎている為、カヤに合図を送れば。

彼もそれに頷き返し、その場を仕切り始めた。

 「今日は二つの族を潰す。片方は無名だが、もう片方は中規模の族だ。絶対に麓冬の名は名乗るなよ」

総長を装う為、命令口調で喋るカヤ。

先週は敬語で喋っていた所為か、少し違和感があるが。

まあ、私の指示に忠実なようで何よりだ。

その御蔭か、ラクアが訝る様子はないようだし。
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