黒百合の女帝
 実はあの時、密かに会話を記録していたのだ。

動画は撮れなかったが、判断材料としては十分。

彼女も不満はないようで、俺に指示を下す。

 『そう。取り敢えず、ラクアと私の存在は隠しておいて。』

 「わかりました。次はいつ呼べば?」

 『後で指示を出すよ。まずは音声聴くから。』

 「わかりました。それじゃあまた」

そこで電話を切り、彼女の言葉を思い返す。

ユリさんとラクアの存在は隠しておく……?

ユリさんは秘匿性が高いから、で納得できる。

ただ、なぜラクアまでもが?

彼とは二度合ったが、感じの悪い奴だった。

でもユリさんに懐いていたし、裏で動くのか?
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