黒百合の女帝
 「それなら大丈夫かと。副総長の仕事は私が代行しますから。」

 「え?でも、総長と副総長の仕事を兼任って……大変じゃない?」

 「いえいえ。ヤナギさんには、副総長という立場を名乗って頂ければ結構ですので。」

私の提案に、ヤナギが困惑した様子を見せる。

きっと、私たちが副総長に拘る理由が謎なのだろう。

無論、目的はあるのだが。

 「それで何か利益があるのかはわからないけど……まあいいよ」

 「ありがとうございます。ところで、ヤナギさんに頼みたい事があるのですが。」

私がそう言えば、ヤナギは困ったように苦笑する。

きっと、何を頼まれるのか警戒しているのだろう。

 「えぇ〜?叶えられる範囲でお願いね」

 「はい。早速ですが、一つ目は倉庫の用意ですね。」

倉庫。意味としては溜まり場、族の縄張り。

そして、倉庫には族の規模を反映する役割もある。

となると、屋内の方が権力を誇示できて良いのだが。

まあ、彼ならその程度はお安い御用だろう。

 「倉庫かあ。知り合いのお店の一角借りるとかなら……10畳でいい?」

ほら。やはり持つべきは財力と人脈。
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