黒百合の女帝
 隣で最中を食べていたカヤが立ち上がる。

が、言葉を切ったと同時に、椅子に座り込んだ。

 「まさかお前、シズルから聞き出したのか?」

 「いや、まだ警戒されている。総長の方から聞いた」

 「なんで百鬼夜行の総長が俺のこと知ってんだよ」

 「シズルはお前のことをよく話しているそうだ」

カナルの淡々とした返答に、カヤが溜息を吐く。

何を思い悩んでいるのか。ヤナギからの命令か?

まあ良い。私も百鬼夜行とは会ってみたかった。

 「わかった。ところで、それに私も同行して良い?」

 「ユリがか?嶺姫とバレるリスクもあるぞ」

 「バレた方が嶺春に狙われているっていう事に信憑性が出るでしょ。」

カナルも元嶺春所属だが、遥か昔の話だ。

最近の嶺春の内情を知っている者の方が良い。

それにカナルも納得したのか、笑みを浮かべ

 「なら、三人で会うか」と言った。
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