光の向こうへ

その夜、咲の日記帳にはこう書かれていた。

 「今日は歩きすぎて怒られた。無理しちゃダメだって。これからちゃんと身体のこと考える。ごめんなさい。」

 兄はその文章を読みながら、胸の奥で小さく誓った。
 ――まだまだ道のりは長い。
 でも、こうして少しずつ咲が自分の体と向き合い、兄の手を借りながら進む姿を見ることができるなら、どんな日々も乗り越えられると。
< 53 / 53 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:4

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop