100日後、クラスの王子に告白されるらしい
11月06日、木曜日
音楽の授業はずっとシンデレラの練習。
と言っても最初は継母や義理の姉にいびられたりするシーンだから、一ノ瀬と絡むことはない。
……一ノ瀬は、なにか言いたそうに、教室の後ろからじっと私を見てた。
授業が終わって、音楽室を出るときに一ノ瀬に引き止められた。
「柊、あと33日。……あのさ、」
「ホームルーム始まるから、教室戻ろう」
「……うん」
一ノ瀬は一瞬泣きそうな顔をしたけど、うなずいた。
部活のあと、ホースを抱えて倉庫に向かったら、近くから女の子の声がした。
倉庫の裏を覗いたら、小柄な女の子の背中が見える。
……その向こうには一ノ瀬。
一ノ瀬が私に気づいて口を開きかけたけど、女の子がそれを遮った。
「一ノ瀬先輩、わたし、ずっと先輩のことが好きでした。付き合ってください」
「悪いけど、俺、好きな子いるから」
ホースを持ち直して、倉庫に片付けた。
走って逃げようとしたら先輩や他の園芸部員が片付けに来たから手伝う。
後ろで足音がしたけど、必死に顔を背けて見ないようにした。
片付けが終わるころには、もう誰もいなくなっていた。
私は1人で学校を出る。
と言っても最初は継母や義理の姉にいびられたりするシーンだから、一ノ瀬と絡むことはない。
……一ノ瀬は、なにか言いたそうに、教室の後ろからじっと私を見てた。
授業が終わって、音楽室を出るときに一ノ瀬に引き止められた。
「柊、あと33日。……あのさ、」
「ホームルーム始まるから、教室戻ろう」
「……うん」
一ノ瀬は一瞬泣きそうな顔をしたけど、うなずいた。
部活のあと、ホースを抱えて倉庫に向かったら、近くから女の子の声がした。
倉庫の裏を覗いたら、小柄な女の子の背中が見える。
……その向こうには一ノ瀬。
一ノ瀬が私に気づいて口を開きかけたけど、女の子がそれを遮った。
「一ノ瀬先輩、わたし、ずっと先輩のことが好きでした。付き合ってください」
「悪いけど、俺、好きな子いるから」
ホースを持ち直して、倉庫に片付けた。
走って逃げようとしたら先輩や他の園芸部員が片付けに来たから手伝う。
後ろで足音がしたけど、必死に顔を背けて見ないようにした。
片付けが終わるころには、もう誰もいなくなっていた。
私は1人で学校を出る。