この恋、予定外すぎて困ってます



「これって、もしかして…先輩のお母さんですか?」



涼ちゃんが、ページを指さして聞いてきた。
俺は、少しだけ間を置いて答えた。



「うん、そう」



どう?似てるでしょ。 俺と、そいつ。

ずっと言われてきた。 母親似だって。 顔も、性格も。

涼ちゃんも、きっとそう言うんだろうなって思ってた。



でも――



「…似てるけど、目元とか笑った顔はお由紀人さんの方が似てるんですね」



ふふっと笑いながら、そう言った涼ちゃん。



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