響け!色彩のフォルテッシモ
アントーニョの話が終わると、オルハンが彼を押し退けた。

「トーニョは物騒だねぇ。僕はそんなことないよ。僕とレオンが知り合ったのは五年前。僕はフリーの呪術師として細々と暮らしてた。そんなある日、「こいつを呪い殺してくれ」と頼まれてね。依頼人のターゲットは、僕の古い友人だったんだ。流石に友人を殺すなんてできなくてね。そんな時、知り合いの占い師から「頭のいい男がいる」と言われて紹介されたのがレオンだったってわけさ」

「そうだったんですね」

リズが息を吐いていると、アントーニョが「テメェ、よくも俺を突き飛ばしたな!」とオルハンに掴み掛かる。オルハンは「君にとっておきの呪術をお見舞いしてあげるよ」と挑発的に笑う。

「二人とも、喧嘩なら外でして」

マーガレットは二人を部屋から追い出した。そしてコホンと咳払いをする。

「あたしとレオンが知り合ったのは、今から二年くらい前よ。あたしはサキュバス・インキュバスの村で生まれたの。周りはみんなどうやって人間を誘惑するかに夢中になっていたけど、あたしはそんなことよりおしゃれに夢中だった。だから変わり者として一歩周りから引かれてたわ。そんなある日、レオンたちが村にある事件の調査でやって来たの。その最中に村で盗みがあって、あたしが盗んだんじゃないかって疑われて……。でも、レオンが犯人を見つけてくれて、あたしを村から連れ出してくれた」
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