大嫌い!って100回言ったら、死ぬほど好きに変わりそうな気持ちに気付いてよ…。
第8話 見えない距離
翌週の月曜日。
営業部に新しい顔がやってきた。
「今日からお世話になります、望月瑠奈と申します!」
明るく響いた声に、オフィスの空気が一瞬で和んだ。
瑠奈は大きな瞳と笑顔が印象的で、その場にいた誰もが惹きつけられる。
(……なんか、眩しい)
朱里は自分とは正反対のタイプだと思った。
案の定、瑠奈はすぐに人懐っこさを発揮し、あっという間に職場に溶け込んでいった。
「望月さん、この資料のまとめ方、すごく分かりやすいですね」
隣の会議室から聞こえてきたのは、嵩の声だった。
「ありがとうございます! 平田先輩のアドバイスのおかげです」
褒められて頬を染める瑠奈。その様子に、朱里の足は思わず止まった。
(……先輩、あんな優しい声、私にはかけてくれたことないのに)
昼休み。
朱里がこっそり公園のベンチで一人ランチをしていると、背後から声がした。
「あ、中谷先輩もここにいたんですね!」
振り返ると、瑠奈が笑顔で立っていた。
「え、ええ……」
「よかったらご一緒してもいいですか?」
押しの強さに断れず、結局二人で並んで食べることになった。
「先輩って、平田先輩と仲良いですよね?」
「……普通です」
「ふふ、そうなんですか。私、平田先輩のこと、すごく尊敬してるんです」
瑠奈の瞳がキラキラと輝く。
朱里の胸に、不安と嫉妬が入り混じった。
(美鈴の“診断”……当たってたのかもしれない)
その日の午後、朱里は偶然、嵩と瑠奈の会話を耳にしてしまう。
「先輩、今度の土曜日、お時間ありますか? セミナーがあって、一人じゃ心細くて……」
「セミナー? いいですよ。一緒に行きましょう」
そのやり取りに、朱里の心臓は強く跳ねた。
(本当に……他の人に行っちゃうかもしれない)
営業部に新しい顔がやってきた。
「今日からお世話になります、望月瑠奈と申します!」
明るく響いた声に、オフィスの空気が一瞬で和んだ。
瑠奈は大きな瞳と笑顔が印象的で、その場にいた誰もが惹きつけられる。
(……なんか、眩しい)
朱里は自分とは正反対のタイプだと思った。
案の定、瑠奈はすぐに人懐っこさを発揮し、あっという間に職場に溶け込んでいった。
「望月さん、この資料のまとめ方、すごく分かりやすいですね」
隣の会議室から聞こえてきたのは、嵩の声だった。
「ありがとうございます! 平田先輩のアドバイスのおかげです」
褒められて頬を染める瑠奈。その様子に、朱里の足は思わず止まった。
(……先輩、あんな優しい声、私にはかけてくれたことないのに)
昼休み。
朱里がこっそり公園のベンチで一人ランチをしていると、背後から声がした。
「あ、中谷先輩もここにいたんですね!」
振り返ると、瑠奈が笑顔で立っていた。
「え、ええ……」
「よかったらご一緒してもいいですか?」
押しの強さに断れず、結局二人で並んで食べることになった。
「先輩って、平田先輩と仲良いですよね?」
「……普通です」
「ふふ、そうなんですか。私、平田先輩のこと、すごく尊敬してるんです」
瑠奈の瞳がキラキラと輝く。
朱里の胸に、不安と嫉妬が入り混じった。
(美鈴の“診断”……当たってたのかもしれない)
その日の午後、朱里は偶然、嵩と瑠奈の会話を耳にしてしまう。
「先輩、今度の土曜日、お時間ありますか? セミナーがあって、一人じゃ心細くて……」
「セミナー? いいですよ。一緒に行きましょう」
そのやり取りに、朱里の心臓は強く跳ねた。
(本当に……他の人に行っちゃうかもしれない)