本日、仕事のために愛されママになります~敏腕社長は契約妻への独占愛を手加減しない~【愛され最強ヒロインシリーズ】
 「真剣な顔してどうかした?」
 「単刀直入に言います。……私と結婚して。できれば早急に」


 莉乃がここへ来たのは、結婚相手を見つけるためだった。父との約束まで一年を切り、もはや猶予はない。


 「結婚!?」


 声のトーンは抑えているものの、彼の目が点になる。突き出した顔は、なにを言いだすんだといった困惑の表情だ。
 でもここで退くわけにはいかない。なにしろルナリアの未来がかかっている。


 「ええ、結婚」


 顎をぐっと引き、はっきりと答えた。


 「今、出会ったばかりなのに?」
 「そうだけど、交際〇日婚は珍しい話でもないわ」
 「まあそうだね。でも、だからといって即オッケーとは言えないかな」


 浮かべた笑みが、どことなくなにかを含ませたよう。彼は意味ありげに莉乃を見た。
< 16 / 294 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop