本日、仕事のために愛されママになります~敏腕社長は契約妻への独占愛を手加減しない~【愛され最強ヒロインシリーズ】
 山城は引き戸のところに立ったまま、手を真っすぐに伸ばしてきた。


 「迷っている場合ですか? あの場所が手に入るかどうかは、あなた次第なんですよ?」


 莉乃は全身が硬直し、指先ですら動かせない。

 (体を張って契約を取れだなんて……)

 どこまで卑怯な男なのか。


 「おや、ご自分で来られないようですね。ならば私が迎えに行って差し上げましょう」


 山城は莉乃に向かって一歩踏み出した。獲物に忍び寄る獣のように滑らかで、不気味な確信に満ちた動きに、莉乃の足が竦む。


 「やっ、やめてください!」


 腕を掴みかけた彼の手を振り払う。しかしすぐに山城は手を伸ばし、莉乃の肩を強引に引き寄せた。
 その力は予想以上に強く、振り払おうにもできない。必死の抵抗も空しく、莉乃はベッドに押し倒された。


 「キャッ!」
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