本日、仕事のために愛されママになります~敏腕社長は契約妻への独占愛を手加減しない~【愛され最強ヒロインシリーズ】
 ヒントも出さずに航希が答えるのを待っていると、彼は宙を泳がせていた目をぴたっと止め、莉乃を凝視した。


 「……まさかとは思うけど」


 いつも笑顔の多い彼の表情が鋭さを帯びる。


 「夏目青葉じゃないよな?」


 なかなかの洞察力だ。さすが公私ともにそばにいる弟だけのことはある。
 いつまでも引っ張っても仕方がない。莉乃は静かに頷いた。


 「その、まさか」
 「ちょっと待て、アイツはダメだ。やめておけ」
 「え? なになに誰? 何者なの?」


 首を横に振り、手まで大きく振る航希を前に、若奈が大きな目をキョロキョロと動かす。


 「取引先の社長。今、一緒に仕事してるの」
 「もしかして、ちょっと前に電話で話してたマーケティング会社の?」
 「うん、そう」
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