本日、仕事のために愛されママになります~敏腕社長は契約妻への独占愛を手加減しない~【愛され最強ヒロインシリーズ】
 莉乃たちはまさしく、その計算が及ばない状態からのスタートとなる。夫婦ならあるはずの愛はなく、血の繋がらない子どもを育てていかなければならないのだから。

 継続して作り上げた先に、いったいどんな形が現れるのか、莉乃にも青葉にもわからない。


 「なるほど、たしかにそうだな」


 腕を組んで頷きながら、浩はどこか遠い目をした。なにかを回想しているのか、過去の自分でも見ているように。


 「お父さん、これで会社は畳まなくていいのよね?」


 子持ちを理由に結婚を反対しないとは言ったが、なかなか了承しない浩に確認せずにはいられない。
 婚姻届はまだ出していないが、結婚は確定。約束は守った。


 「莉乃、父さんがなぜ三十歳までに結婚しろと言ったかわかるか?」
 「えっ? それは……女は家庭に入るべきだっていう考えだからでしょう?」


 〝古臭い〟〝時代錯誤〟と付け加えそうになったが、なんとか留める。
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