本日、仕事のために愛されママになります~敏腕社長は契約妻への独占愛を手加減しない~【愛され最強ヒロインシリーズ】
社長室の窓に容赦なく注ぐ太陽の光をシャットアウトすべく、莉乃はブラインドをさっと下ろした。
デスクに並んだサンドイッチとおにぎりは、昼食用に航希が差し入れしてくれたものである。午後一番に不動産会社との打合せがあり、ランチは手早く済ませるためだ。
ウーロン茶のペットボトルを開け、ひと口飲んだところでスマートフォンに着信が入った。若奈からの電話だ。
『もしもーし、新婚の莉乃さんでお間違いないですか~?』
莉乃の応答も待たずに若奈がふざける。
「もう、そういうのはやめてよ」
『ふふふ。今、電話大丈夫?』
「ご飯食べてるだけだから平気。どうかしたの?」
『どうもこうもないでしょ。莉乃が新生活の報告をまったくしてこないからじゃないの』
電話の向こうから若奈が不満をぶつけてくる。
青葉たちとの生活をはじめて一カ月が経過していた。
「そうよね、相談に乗ってもらったのにごめんね」
『やだなぁ、謝ってほしくて電話したわけじゃないの。新しい生活はどうなのか気になっただけだから。航希くんは未だに納得いかないって不満そうだけど』