本気の恋も三度まで〜恋愛したくなったら同僚がチャンスをくれました

松岡と二人で訪れたのは、圭人と行くいつもの居酒屋。
畏ってほしくないからと茉琴に店を選ばせてくれた。
「気の利いたお店知らなくて、すみません」

「いいよ、この方が気楽に話せるし」

松岡は目の前のホッケをつつきながら機嫌よく酎ハイを飲んでる。

おすすめを教えてと言われて、茉琴の定番メニューがテーブルに並んでいる。
ホッケにタコブツ、酎ハイと松岡の顔面にはおよそにつかわしくないメニューのオンパレードに、茉琴はなんだか申し訳なくなる。

圭人と飲む時にはそんなことを思いもしなかった茉琴は、次からは圭人との食事でもメニューを考え直した方がいい気がした。
しかし茉琴のなじみの店だけに気楽にお酒も進み、話は盛り上がった。

「それにしても松岡主任と神谷が仲良いとは知りませんでした」

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