本気の恋も三度まで〜恋愛したくなったら同僚がチャンスをくれました
「神谷、私と同じ一課だよね?同期だよね?
成績いいとそんなに給料違うの?」

「学生時代から少し投資をやってるんだ。新しい車じゃないし、大したことない」

圭人は淡々と答える。
茉琴は車のことは詳しくないが、この車を維持するだけでも相当だと思う。

圭人の車は社用車とは比較にならない快適さで、圭人への文句もすっかり忘れ、茉琴は気分よくいつも通り仕事の話で盛り上がり、一時間ほどの移動はあっという間だった。

目的地は最近整備されたばかりの郊外の大型公園。
圭人の知り合いが主催するチャリティマルシェの手伝いだ、と道すがら説明してくれた。


二人が会場に着くとすぐ、圭人の姿を見て長身の女性が笑顔で駆け寄ってきた。

「圭人!いつもごめん、助かる」

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