専属ボディガードへの片思いを諦めたら、甘すぎる豹変が待っていました
「最近残業が続いていますが、大丈夫ですか?」
近頃ずっと暗い表情の私を心配し、橘が話し掛けてきた。
ー残業のせいで、暗い訳じゃないんだけどね。
「大丈夫よ」
そう一言だけ呟いた。
その後はまた沈黙が続いた。
早く2人っきりの時間が終わって欲しい、
橘を諦めたい気持ちと、
もうボディガードを辞めたらもう会えないのかという未練がましい気持ちがずっとグルグルしていた。
ー金曜日
来週にお見合いとボディガードを変える手配が出来た。
ボディガードを変えることは、
今日私を送ってもらったあと、
橘の職場から橘へ言ってもらうことにしていた。
ー今日で本当に最後なのか。
最後にもう一回だけ、…一言だけ気持ちを伝えてもいいかな。
私は今までとは違く、甘い雰囲気ではなく、
綺麗系なメイクと服装にしてみた。
橘はこういう方が好みなんだろう。
もちろんもう無理だということはわかっていたが、
最後に未練を立ち切るために、
橘の好みの外見にして想いを伝えることにした。
ーこれで断られたら、
さすがに自分でも諦めが着くはず。
ーコンコン
「お待たせしました、ゆ…」
橘がまた驚いた顔をした。
今度は顔を背けたりせず、
ずっとこちらを見ている。
「じゃあ、行きましょう」
今度は私がスタスタ歩いていった。
ー最後の告白は帰りにしよう。
そう決意して。