雨の日、君に恋をした

エピローグ



外は雨が降っていた。
晴人は自然と傘をさして、ひなに差し出す。
「一緒に入る? 嫌じゃなければ、だけど」

あの時と同じ言葉――ひなは思わず笑った。
その笑顔は昔と変わらず、温かくて、どこか懐かしい。

傘の下の静けさの中、雨の音だけが二人を包む。
滴が傘に当たるリズムに、心臓の音まで混ざっているように感じた。
ひなはそっと晴人の腕に寄りかかる。

あの頃から続いてきた時間が、今ここで確かに重なっている――。

「……これからも、続いていくんだね」
ひなが小さく呟くと、晴人はその言葉に深く頷いた。
「ああ、ずっとだ」

二人だけの世界――傘の下で、時間はゆっくりと流れ、未来への約束だけが静かに輝いていた。

ひなの指先がそっと晴人の手に触れる。
その感触だけで、言葉にできない安心と幸福が胸に広がる。

雨はまだ降り続いていたけれど、二人の心の中にはもう、ずっと続く光が差していた。
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