推しのマネージャー(※ほんとは護衛)になりました。 ~アイドルたちの溺愛がとまりません!~
「せや、大事なこと伝え忘れてとったけど。紗南ちゃん、助けてくれてありがとうな! さっきの、めちゃくちゃカッコよかったで!」
――星穏さんは、わたしの不安なんて吹き飛ばしちゃうような、太陽みたいな眩しい笑みを浮かべて、お礼を言ってくれたんだ。
「……どういたしまして! あの、ライブ頑張ってくださいね! もしまた何かあっても、わたしが絶対に守ってみせますから!」
「おおきに! でも、無茶だけはせんようにな!」
そう言った星穏さんは、今度こそ背を向けて校舎の方に行ってしまった。
(でも、やっぱり今のって、星穏さんの歌声に引き寄せられて現れたのかな……?)
だとしたら、放課後のライブは大丈夫だろうか。
また、さっきみたいな影が襲いかかってくる可能性も十分にあるよね。
(もし、また影が襲いかかってくるようなことがあっても……わたしが星穏さんたちを守ればいいんだ)
ライブを滅茶苦茶になんて、絶対にさせないんだから。
わたしはそう決意しながら、教室に戻って、悠月にもこのことを伝えることにしたんだ。