反抗期の七瀬くんに溺愛される方法
第15章 近くて、遠い
春の朝日が柔らかく通学路を照らしている。
歩くたびに小鳥の声が耳に届き、少しだけ心が落ち着く気もした。
でも、胸の奥には昨日の夜のことがまだざわついていた。
スマホを見ると、夏樹からの未読LINEがいくつも並んでいる。
「今どこ?」「心配してるよ」「無事に着いた?」
どれも優しい。
でも、今はその優しさを受け止められないでいる。
私は歩幅を少し早める。
何をしても夏樹のことを考えてしまう。
――もう、忘れたい。何もかも全て。
学校の校門が見えてきた。
人が少しずつ増え、制服姿のクラスメイトが笑いながら歩いている。
私は深呼吸をして、頭の中で何度も「大丈夫」と唱える。
教室に入ると、いつもより早く来たせいか、まだ数人しかいなかった。
机の上にカバンを置き、窓の外を見る。桜の花びらがひらひらと舞っている。
そのとき、廊下の方から慌ただしい足音が近づいてくる。
――夏樹? いや、こんな早い時間に……
ドアが開き、現れたのは秋だった。
「小春、もう来てると思った」
低く穏やかな声。
笑顔は昨日の夜と同じで、安心感をくれる。
小春の胸がぎゅっと締めつけられ、思わず手のひらに力が入る。
――秋くん……
秋は小春の机の横まで来ると、軽くうなずいて微笑んだ。
「昨日は大変だったね。眠れなかったでしょう?」
その言葉に、少しだけ涙が溢れそうになる。
歩くたびに小鳥の声が耳に届き、少しだけ心が落ち着く気もした。
でも、胸の奥には昨日の夜のことがまだざわついていた。
スマホを見ると、夏樹からの未読LINEがいくつも並んでいる。
「今どこ?」「心配してるよ」「無事に着いた?」
どれも優しい。
でも、今はその優しさを受け止められないでいる。
私は歩幅を少し早める。
何をしても夏樹のことを考えてしまう。
――もう、忘れたい。何もかも全て。
学校の校門が見えてきた。
人が少しずつ増え、制服姿のクラスメイトが笑いながら歩いている。
私は深呼吸をして、頭の中で何度も「大丈夫」と唱える。
教室に入ると、いつもより早く来たせいか、まだ数人しかいなかった。
机の上にカバンを置き、窓の外を見る。桜の花びらがひらひらと舞っている。
そのとき、廊下の方から慌ただしい足音が近づいてくる。
――夏樹? いや、こんな早い時間に……
ドアが開き、現れたのは秋だった。
「小春、もう来てると思った」
低く穏やかな声。
笑顔は昨日の夜と同じで、安心感をくれる。
小春の胸がぎゅっと締めつけられ、思わず手のひらに力が入る。
――秋くん……
秋は小春の机の横まで来ると、軽くうなずいて微笑んだ。
「昨日は大変だったね。眠れなかったでしょう?」
その言葉に、少しだけ涙が溢れそうになる。