嘘つきな天使

それから次の週の土曜日まで私は天真のトレーニング、ウォーキング、動画でプロのモデルがランウェイを歩くウォーキングや姿勢を見て猛特訓した。

天真と以前行ったいかにも高級そうな服屋にも行った。

土曜日に着ていくドレスを選ぶ為。

「いいか?お前は最高の女だがもっと最高になる。誰もがお前を注目するドレスを選ぶぞ」

「う……うん」私は思わず俯いた。

「何だ?気乗りしないのか?それとも怖くなったか?怖くなったら辞めて…」と天真が眉を寄せる。

「怖いよ!ここの服の値段が!私の給料だけじゃ一生払っていけなさそうで!」

至極真剣に天真に勢い込むと

「は……」と天真は変な声を出して「ははははは!」とやがてお腹を抱えて笑いだした。

「何よ!そこまで笑うことないでしょ!どうせ私はびんぼー……」

「お前にカネは払わせないって言ったろ?そんなこと心配してたのか?服は買ってやるがただ一つ条件がある」

「条件…?」いつも私が言い出すのに今日は天真から?

「俺が気に入った最高なドレスじゃないとダメだ。どれだけカネを積もうと絶対探し出す」

天真……どんな高いドレス選ぶのよ~~!!

この店は普段(って言ってもオシャレで高級感漂い過ぎだけどね)着る服の他、パーティーに来て行けるドレスも揃っていた。

「お客様はスタイルがいいのでこちらなんてお似合いですよ」と取り出されたのは、目がチカチカするようなきれいなシャンパンゴールドのノースリーブのホルターネックのドレスで腰から下はマーメイドラインを描いている。しかも太ももまでスリットがあるし。

無理……無理無理無理

こんなドレス着こせないよ。と思っていると

「お、いいな。試着してこいよ」と言われ私は無理やりフィッティングへ押し込まれた。

着てみると、確かに体にフィットしていて、これなら多少動いても大丈夫かな。さっき見た時より派手な感じもせず意外に上品だった。

悔しいけど天真ってホントに見る目あるよね。

フィッティングの中で一人ため息をついていると、シャッ!とカーテンが勢いよく開いた。びっくりし過ぎて思わずそろりと顔を後ろに向けると

「お~!やっぱ彩未にすっげぇ似合ってる」と天真が満足そうに腕を組んでうんうん頷いている。てか着替え中だったらどうしてたのよ!

「てかこれ背中がっつり開いてて寒いんですけど」と何とか回避したい私はあれこれ難癖をつけて断りたい私に天真は人目も憚らず私の肩に手を置くと、

「この右側に入ったタトゥーがよく映える。これに決めた」と勝手に決めてるし。

もうこれしかないの?(泣)
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