英雄の妻に転生しましたが、離縁されるようです ~旦那様、悪妻の私を愛さないでください~
(ルシウス様は、功績を称えられ、いずれ公爵になられるのよね……)
そうなれば、侯爵である父より、公爵となったルシウス様のほうが格上となる。こうして崩れるであろう貴族間のバランスを取るために、わたしたちの結婚話が生まれたのかもしれない。ルシウス様にとって、わたしは足手まといでしかないようにも思える。
けれど考えようによっては、微妙な関係にある双方の家を取り持ち、橋渡しするのは、わたしにしかできない役割なのではないか。
そんなふうに自分の使命を見出そうとしている中、またも小石につまずくような出来事が起きた。
「うっ……」
口に含んだ液体に、ざらりとした違和感を覚えて、たまらずカップに吐き戻す。
食後の口直しにと部屋に届けられたコーヒーに、異物が混じっていた。
そうなれば、侯爵である父より、公爵となったルシウス様のほうが格上となる。こうして崩れるであろう貴族間のバランスを取るために、わたしたちの結婚話が生まれたのかもしれない。ルシウス様にとって、わたしは足手まといでしかないようにも思える。
けれど考えようによっては、微妙な関係にある双方の家を取り持ち、橋渡しするのは、わたしにしかできない役割なのではないか。
そんなふうに自分の使命を見出そうとしている中、またも小石につまずくような出来事が起きた。
「うっ……」
口に含んだ液体に、ざらりとした違和感を覚えて、たまらずカップに吐き戻す。
食後の口直しにと部屋に届けられたコーヒーに、異物が混じっていた。