英雄の妻に転生しましたが、離縁されるようです ~旦那様、悪妻の私を愛さないでください~
「こちらのお部屋をお使いください」
廷臣によって案内された客室は、これまでにも長丁場の会議の折に泊まったことがある部屋だ。
使い慣れたものであるのにどうにも鼻につくのは、ふだんは見ない廊下の警備配置のせいだろう。監視されているのは明らかで、どうやら目を離しておいてはなにをするかわからないと警戒されているらしい。
「案内ご苦労。……まだなにか?」
「し、失礼いたしました!」
すぐに出ていこうとしない若い男にジロリとした視線を向けると、その者は逃げるように去っていった。
扉を閉めてひとりになると、庭側のバルコニーの窓が開き、四つ足の大きな獣が二匹滑り込んでくる。本来の魔獣の姿をしたヒルダとロキだ。
「遅くなってすみません。ロキが王都を一周しようとか言い出すから……」
「だって、夜まで待つのも退屈だし……あれ? アレクシアは?」
廷臣によって案内された客室は、これまでにも長丁場の会議の折に泊まったことがある部屋だ。
使い慣れたものであるのにどうにも鼻につくのは、ふだんは見ない廊下の警備配置のせいだろう。監視されているのは明らかで、どうやら目を離しておいてはなにをするかわからないと警戒されているらしい。
「案内ご苦労。……まだなにか?」
「し、失礼いたしました!」
すぐに出ていこうとしない若い男にジロリとした視線を向けると、その者は逃げるように去っていった。
扉を閉めてひとりになると、庭側のバルコニーの窓が開き、四つ足の大きな獣が二匹滑り込んでくる。本来の魔獣の姿をしたヒルダとロキだ。
「遅くなってすみません。ロキが王都を一周しようとか言い出すから……」
「だって、夜まで待つのも退屈だし……あれ? アレクシアは?」