英雄の妻に転生しましたが、離縁されるようです ~旦那様、悪妻の私を愛さないでください~
(王国ということは、けっこう広い国なのかしら。そして、わたしの旦那様は北の領地を任された辺境伯の地位にあり、英雄と呼ばれる存在で……なんだかスケールが大きいわね!)

 中世ファンタジーの世界観は前世において漫画や小説で嗜んでいたから、抵抗はない。面白そうだと勢いに乗り、文字を追った瞳の輝きは、みるみるうちに陰っていった。

『お相手は毒猫と称されるアレクシア・ブラッドリー侯爵令嬢。その美貌と気まぐれで社交界を騒がせるが、悪評が過ぎるあまり二十二の誕生日を迎えても嫁ぎ先が決まらず。臣下の安寧秩序を重んじる国王陛下が仲立ちをし、レオパルド家嫡男と婚姻を結ぶも、令嬢の愚行はとどまるところを知らず』

(わぁ、わたしって二十二歳なのね……って、なによこれ。全部アレクシアの悪口?)

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