英雄の妻に転生しましたが、離縁されるようです ~旦那様、悪妻の私を愛さないでください~
メイドの怯え具合は尋常ではなく、気の毒になるほどだ。最後は駆け足で用意を済ませ、逃げるように部屋を出ていった。
「やっぱりわたし、怖がられているのね……」
「そりゃあな。部屋つきの役目は解かれても、仕事だから最低限の従事は誰かがしなきゃならない。だが皆、ここへ来るのを嫌がる。押しつけられるのは、立場の弱い新人だな」
メイドの皆には、なるべくわたしとふたりきりにならないようお触れが出ているという。どうしても直接に対応しないといけない場合は複数人で、またはロキ君か、片割れのヒルダさんが立ち会うようにと。
「勘違いするなよ。オレ様とヒルダはただの従者じゃない。ルシウス様だけに仕える尊い存在なんだ。ルシウス様の命令だから、仕方なくおまえの世話をしている。いや、世話というより監視だな」
「本来は旦那様直属の側近というわけね……。ありがとう」
素直にお礼を口にする。ロキ君には驚いた顔をされたけど、当然のことだろう。おとなでも匙を投げるような仕事を、小さな彼らが引き受けてくれているのだから。
「やっぱりわたし、怖がられているのね……」
「そりゃあな。部屋つきの役目は解かれても、仕事だから最低限の従事は誰かがしなきゃならない。だが皆、ここへ来るのを嫌がる。押しつけられるのは、立場の弱い新人だな」
メイドの皆には、なるべくわたしとふたりきりにならないようお触れが出ているという。どうしても直接に対応しないといけない場合は複数人で、またはロキ君か、片割れのヒルダさんが立ち会うようにと。
「勘違いするなよ。オレ様とヒルダはただの従者じゃない。ルシウス様だけに仕える尊い存在なんだ。ルシウス様の命令だから、仕方なくおまえの世話をしている。いや、世話というより監視だな」
「本来は旦那様直属の側近というわけね……。ありがとう」
素直にお礼を口にする。ロキ君には驚いた顔をされたけど、当然のことだろう。おとなでも匙を投げるような仕事を、小さな彼らが引き受けてくれているのだから。