上野原ユキという怪異についてご報告ください
だから私は十分に気合を入れてふたりに話しかけました。
「沙紀の悪口? そんなの聞いたことないけど」
おさげ髪の大人しそうな子が答えます。
「私も聞いたことないよ」
もうひとりも同じようにうんうんと頷いています。
「沙紀とは麻美ちゃんも仲が良かったから、相談するなら麻美ちゃんじゃないの?」
突然自分の名前を呼ばれてたじろぎましたが、確かにその通りです。
私こと、田端麻美も沙紀と仲が良かったので、なにかあれば相談してくれるものと思い込んでいました。
だけど実際は沙紀は誰にも相談しないまま登校拒否になってしまったんです。
結局クラス内での聞き込みにこれと言った収穫はありませんでした。
「沙紀の悪口? そんなの聞いたことないけど」
おさげ髪の大人しそうな子が答えます。
「私も聞いたことないよ」
もうひとりも同じようにうんうんと頷いています。
「沙紀とは麻美ちゃんも仲が良かったから、相談するなら麻美ちゃんじゃないの?」
突然自分の名前を呼ばれてたじろぎましたが、確かにその通りです。
私こと、田端麻美も沙紀と仲が良かったので、なにかあれば相談してくれるものと思い込んでいました。
だけど実際は沙紀は誰にも相談しないまま登校拒否になってしまったんです。
結局クラス内での聞き込みにこれと言った収穫はありませんでした。