カッターナイフ / 一生涯抜くことの出来ないある男の話
 洋平は結論から見れば見事に振られたことになる。
 
でも洋平の心の中では初恋は終わってはいない。

止まっただけだと感じている。

なぜそう感じたのか、心中は複雑すぎて自分でもよくわからなかった。
 
ただ、あの美少女は少なくとも他の「男」を好きにはならないだろう。

他の「男」とは付き合わないだろう、という洋平なりの考え方が安心感、に繋がっているのかもしれない。

人間として自分の事を信頼してくれて、自分にだけ本当の事を告白してくれた。

彼女は「男」の自分に一番大切な秘密を言ってくれた。

洋平の中ではその美少女は決して消えない。

この先、何回恋愛して、何人人を好きになり上書きして見えなくしても。

あの美少女は消えない
 
洋平はあの子の夢をたまに見る。

何年、何十年経ってもたまに見る。

洋平の心臓には今も彼女の握ったカッターナイフは刺さったままである。

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