初恋の距離。
第2章 すれ違う心。
「ねえ、澤村さん。」
葵が私の席にやってきたのは、授業が終わってすぐのことだった。
彼は今日も変わらず、キラキラとした笑顔で私を見つめている。
「何?」
「今日の授業、全然わかんなかったんだけど。澤村さん、教えてくれない?」
「えー、無理無理。私だってギリギリだったんだから。」
私はそう言って、そっけなく断った。
何度話しかけられても、何度からかわれても、素直に返せない。
本当は、もっと話したいのに。