Dear...

プロローグ


静かに扉が閉まる音がした。


君のいない世界。
どこまでも続く、色のないこの世界。



校舎の階段、夕方のホームルーム、肌寒い帰り道。


笑った顔、怒った顔、
「可愛いね」って言ってくれた声。



ねぇ、今でも——昨日のことみたいに思い出せるんだよ。
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