Dear...

また会いたいって、校内のどこにいるんだろうって、あんなに夢見たあの人が、目の前にいる⸻。



触れたくて、近くに行きたくて……。



「本当にッ⸻」



あたしは地団駄を踏みたいくらいの悔しい気持ちを押し潰した。




なんで……なんで、今まで気づかなかったの……。



なんで、こんなに人が集まる学食で、
一度も気づかなかったんだろう⸻。




会えるだけで心臓が跳ねる。



そうやって見つけた日は、それだけで一日が特別に変わる気がした。



だけど⸻
こんなに近くにいるのに、何もしないなんて。



…やだ。
このままじゃ、何も始まらない。
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