これは形だけの結婚ですので!~剛腕パイロットは初恋のカタブツ妻を容赦なく溺愛する~【愛され最強ヒロインシリーズ】
昔は『修吾くん』『ひかり』と呼び合っていたけれど、十年以上も会えない期間があったため、再会したときはなんとなく距離ができてしまっていた。

しかも同じ会社の同僚が親しげに名前で呼び合ったりしたら周囲に余計な誤解を招きそうなので、今は苗字にさん付けし、話すときも敬語だ。


「お疲れさまです」
「夕食? 食べに行かなかったの?」
「ちょっと後輩の人生相談に乗ってて……」


そう言うと、彼はプッと噴き出す。


「なんですか?」
「有名になってるぞ」
「なにがですか?」
「後輩の面倒見のいい、姉御肌のCAって」


そんなの初耳だ。


「私?」
「背の高い美人って話してたから、そうだろうな」


その美人というのは社交辞令として、背が高いと話題になるなら私の可能性が高い。


「やめてくださいよ」
「本当のことじゃないか。飯か……」


彼はなぜか私が手にしていたハンバーグ弁当を取り上げて棚に戻し、「行くぞ」と私を促して店を出ていく。


「どこに行くんですか?」

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