危険な隣人たち

道隆side

道隆は後ろからゆっくりと二人を見守っていた。
彼がゆいに与える「試練」の意味が、少しずつ明確になってきていた。
今回の試練は、ただ単に彼女の選択を試すためだけのものではなかった。
それは、彼女の本当の強さを試す試練でもあった。

道隆は、ゆいが竜也を選んだことを冷静に受け入れていた。
「選ぶべき道を選んだだけだ。」
道隆は心の中でそう思い、ゆいの背中を押すように一歩踏み出した。

だが、彼の心の中には、ひとつの疑念があった。
飛鳥がいなくなった今、ゆいの未来はどうなるのか?
その答えは、これから彼女がどれだけ強く生きていけるかにかかっていた。
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