君と始める最後の恋
 色々考えている間にも周りが帰り始めていた。一ノ瀬先輩も例外では無くて、こちらに視線を移す。


「君、まだ残るの。」

「はい、もう少しだけ。まとめておきたい事もありますし。」

「1人で出来る?」

「大丈夫です!わからない事があって電話しちゃった場合は助けてくださいね!」


 そう答えると先輩は「そう」とだけ呟いて、席を立ち上がる。


「じゃあ、お疲れ様。」

「はい、お疲れ様です。」


 笑顔で見送った後、パソコンにもう一度向き直す。

 もう少しだけ頑張って私も早く帰ろう。
< 71 / 426 >

この作品をシェア

pagetop