ぜんぶ、ちょうだい。



食堂に着いた瞬間、すぐに見つけた。



「い、泉先輩だ……」



一週間ぶりの先輩。

朝、昇降口では話せなかったから。今は、ちゃんと話したい。 声が聞きたい。



「私、購買行ってくるから、こまちゃんは先輩のとこ行ってきなよ」

「うぅ……ありがとう」



券売機の列に並ぶ先輩。いつも通りの無表情。でも、私にはそれが落ち着く。


深呼吸して、一歩ずつ近づいて、勇気を振り絞って、声をかけた。



「泉先輩っ……」



その瞬間、先輩がゆっくり振り向いて、私を見下ろす。

綺麗な目と、目が合う。


ドクン。


心臓が跳ねる。 顔が熱くなる。

言いたいこと、全部忘れそうになる。


でも、 この瞬間を待ってた。この目を、ずっと見たかった。


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