ぜんぶ、ちょうだい。
「もう、こまちゃんの鈍感!」
ひまちゃんはなんだかご立腹の様子で、これでもかというくらい一味を投入中。
「ひまちゃん、入れすぎじゃ…?」
「大丈夫!!」
そう言いながら、真っ赤なうどんをずるずる食べてる。
ひまちゃん、意外と辛党。
一回も水を飲まずに食べきった。すごい。でも、ちょっと怖い。
お盆を片付けに行こうと立ち上がった瞬間、
「かお、それ俺に一口ちょうだい」
窓の外、中庭から聞こえてきた声。
“かお”――泉先輩の愛称。
その言葉に、条件反射で窓の外に視線が向く。