推しが隣に引っ越してきまして 〜月の裏がわ〜
「お邪魔します」

佑月くんの家にあがるのは、眞鍋と3人で鍋をつついた依頼だ。

佑月くんと亮ちゃんがよっこらしょ、って床に腰を下ろす。

私が所在なさげに立っていると、佑月くんがそれに気づいて、
「ここおいでよ」
と自分の隣のスペースをぽんぽん、と叩いた。

「あ、はい」
佑月くんの隣に腰を下ろす。


カチカチ。
ぽよん、ぽよよ〜ん。
コントローラーの音と、ゲームのひょうきんな音が部屋に響く。


「そっかあ、凛ちゃん頑張ってて偉いなあ。」亮ちゃんが言う。
カチカチ。ぽよんぽよん。


「俺飲み物買ってこよ〜っと。なんかいる?」亮ちゃんが立ち上がる。


「え、まじで?ありがとう。ビール」佑月くんが言う。
「凛ちゃんは?」亮ちゃんが私を見る。
「えっと」
「遠慮しないでいいよ。」佑月くんが言う。
「うん」亮ちゃんが笑う。
「じゃあ私もビール飲みたいです。」
「おっけー。」


パタン、玄関のドアが閉まる。


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