推しが隣に引っ越してきまして 〜月の裏がわ〜
*
「来月、凛誕生日なにしたい?」
ご飯を食べながら、佑月くんが言う。
「なんでもしてあげる。」
「なんでも?」
「なんでも。」
「じゃあ、温泉に行きたい!」
「温泉!いいね〜。」
「でも大丈夫かな、いろいろと」
なんと言いますか、その、世間の目が……。
私か頭の中をぐるぐるさせていると、佑月くんが「泊まっちゃおっか」って、いたずらっぽく笑った。
「コテージとか、ヴィラとか一棟貸しのところ貸し切っちゃおう」