推しが隣に引っ越してきまして 〜月の裏がわ〜
凛が仕返しとばかりに俺を強く強く、ぎゅーって抱きしめる。
力の限り全力で抱きしめたつもりなんだろう。
そんなところすら、愛おしい。
凛の体をひょいと離すと、凛が「あれ。」って声を漏らした。
凛にキスをする。
顔が離れて、凛が俺の頬を撫でる。
「なんで、泣いてるの。」
首を振る。「ごめん。」手で目元を拭う。
「佑月くんが泣いてるの、初めて見た。」
「そうだっけ。」