推しが隣に引っ越してきまして 〜月の裏がわ〜


◇◇◇




巧と窓の外を眺める。


「昔、亮さんが俺に、『俺らははぐれ者なんや』って言ったことあったじゃないですか。」
巧が言う。
「やば、俺そんな事言うた?」
「俺が入ったばっかの時。研修生が、選抜組と、そうじゃない人に分かれていて。」
「あ〜言ったかもしらんわ。うん言うたな。」

「俺、佑月さんと亮さんのことまじで格好良いと思ってずっと見てました。
2人だけじゃなくて、姫希も、太一くんも大樹くんも。
自分の中に芯があって、ブレない人たち。昔も今も、みんなはずっと僕の憧れですよ。」

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