コミュ障な元ヤンくんに今日も溺愛されてます。
ジェラートを食べながら恋バナ(主に私のノロケ)をして、いい具合に時間を潰し、私たちは打ち上げ会場に向かった。
一旦家に帰った人もいるようでチラホラ私服姿が見える。
なんか新鮮…。
男子のゲラゲラという笑い声がしたので、
その方向を見ると探していた人が見つかった。
「っ…!」
声をかけようとしてためらった。
男子の中であどけない笑顔を浮かべる金髪の男の子。
なんだか中学の時の匡を見ているようで、
声をかけるのがもったいないように感じた。
この人をずっと見ていたい…。
その瞬間、匡と目が合った。
顔の温度が一気に上がるのを感じて、私は目をそらした。
さっきまで手を繋いだり、キスもしてたのに…
目が合うだけでどうしてこんな…
「はい!じゃあ1-4の人たち401号室入ってー!」
長崎くんの呼び掛けを聞くと、
「い、行こ」と麗香の手を引いて、
奈々ちゃんや春佳たちのグループに合流した。
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カラオケルームに入ると、恥ずかしがりながらみんな曲を入れ始め、
料理とドリンクバーが揃い乾杯をすると、どんどん盛り上がっていった。
歌と話し声の騒がしさの中、
私はそっと匡の方を見る。
ミラーボールに金髪が照らされてすぐに見つけられる。
楽しそうに笑っている匡の隣には女子が座っていた。
「れ、麗香ぁ~」
「何?」
「私…ムラムラしてるかも…」
「は?何言ってんのよ」
「だって匡がかっこよくて、ずっと見てたいんだけどなんか恥ずかしくて、目が合うともっと恥ずかしくなる…」
「付き合ってるくせに何言ってんのよ」
「え、都!とうとう谷くんと付き合い始めたの!?」
奈々ちゃんと春佳が私たちの会話を聞いて話に混ざる。
2人には言いたい…!
「うん…今日から…」
「えぇ~!」
「きゃーー!!やった!!」
2人は純粋に喜んでくれた。
「だったら隣に座りに行こうよ!」
「でも…」
渋る私を見て、麗香たちが匡の姿を探すと「なるほどね」とつぶやいた。
「あんまり余裕見せてると、他の女の子にとられちゃうよ~」
「っ!!それは!!」
私の不安通りになっちゃう…!
「なら行きなって!」
「で、でも~」
そんな押し問答をしていると、
歌声が止まりガヤガヤというよりザワザワし始めた。