うちの生徒会長は今日も読めない
思わず食べていたマカロンをごくりと飲み込む。
まだ味わっている途中だったのにもったいないことをした。駿はそう思いながら小さく息をついて答える。
「あー……原さんからもらったマカロン。バレンタインだからって」
「何だそれ。オレもらってねーぞ」
「原さん教室行っちゃったからね。戻ってきたらもらえるよ」
駿はそんなことを言いながら、机に置いた紙袋に目をやった。
「他の女の子たちから敬人宛に渡されたチョコなら、そこにたくさんあるよ。食べれば?」
「いらねー」
「言うと思った」
「なら受け取んなよ」
「勇気を出して渡してくれた子相手にそんな可哀想なことできないよ、僕は」
こんな嫌味っぽいことを言ってしまったのは、本気で路留が自分の妹だったらという妙な想像をしていたせいだろう。
「自分のものにできれば相手の気持ちなんてお構いなしの敬人には、わからないかもしれないけど」