うちの生徒会長は今日も読めない




……いったいいつの間にそんな気持ちが芽生えていたのだろう。




「好きだと言ってもらえたのが、本当に本当に嬉しくて。だからもう一度、チャンスが欲しいんです」





口に出して、そうかなるほどそういうことかと納得する。

今まで人からここまで好かれた経験がなかったから、突然嫌われてしまったのが余計に悲しいんだ。

取り戻したいと、思ってしまうんだ。




「そうかいそうかい。『嫌われた理由を知る』だけなら、周りの人から情報を収集するだけで良かったかもしれないけれど、『好きになってもらう』なら、ちゃんと行動を起こさないとね」




その通りだ。

何故わたしは今まで、うじうじと現実逃避をしていたのだろう。




「ありがとうございます! やってみます!」




わたしは今日一番の大きな声でそう言って、机に額をぶつけるぐらいの深い角度で先生に頭を下げた。



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