魔法で恋を操る女になった私は、すべてを奪った帝国に復讐する
4話 あなたの隣が私の居場所だった
婚約が公になった日から、教室の空気が変わった。
笑い声の裏に、棘のある視線。
私の席のまわりだけ、ぽっかりと空白ができていた。
「どうせ取り入っただけ」
「そばかすが、調子に乗ってる」
聞こえるように、誰かが呟いた。
それでも私は、何も言わず席に座る。
すると、扉が開いて先輩が入ってきた。まっすぐ私の隣へ来て、柔らかく微笑む。
「おはよう、リシェル」
その声だけで、私は救われた気がした。
後で知った事だけど、彼には、実は王位継承権があった。
そう聞かされたのは、私たちの婚約が公になった直後のことだった。
「正確には第五位継承者、だから肩書きだけだよ」
そう言って先輩は笑っていたけれど、私には十分すぎる肩書きだった。
どうしてそんな大事なことを、今まで黙っていたのかと聞くと、先輩は少しだけ目を伏せて答えた。
「僕が貴族として扱われることで、君まで窮屈な思いをするのが嫌だったんだ」
ああ、この人はいつもそうだ。
大事なことを、穏やかな笑顔で包んでしまう。
婚約者としての幸せな時間‥‥それはあっと言う間に過ぎていった。
来月には結婚式‥‥その時に全てが変わった。
笑い声の裏に、棘のある視線。
私の席のまわりだけ、ぽっかりと空白ができていた。
「どうせ取り入っただけ」
「そばかすが、調子に乗ってる」
聞こえるように、誰かが呟いた。
それでも私は、何も言わず席に座る。
すると、扉が開いて先輩が入ってきた。まっすぐ私の隣へ来て、柔らかく微笑む。
「おはよう、リシェル」
その声だけで、私は救われた気がした。
後で知った事だけど、彼には、実は王位継承権があった。
そう聞かされたのは、私たちの婚約が公になった直後のことだった。
「正確には第五位継承者、だから肩書きだけだよ」
そう言って先輩は笑っていたけれど、私には十分すぎる肩書きだった。
どうしてそんな大事なことを、今まで黙っていたのかと聞くと、先輩は少しだけ目を伏せて答えた。
「僕が貴族として扱われることで、君まで窮屈な思いをするのが嫌だったんだ」
ああ、この人はいつもそうだ。
大事なことを、穏やかな笑顔で包んでしまう。
婚約者としての幸せな時間‥‥それはあっと言う間に過ぎていった。
来月には結婚式‥‥その時に全てが変わった。