見えない君は大切な人
体がこわばる。何かを恐れているかのように、拒絶するように。
でも、知らなくてはならない。
記憶の欠片を。
大きく深呼吸をし、震える指で画面をタップする。
【久しぶり】
久しぶり……と返すことはできなかった。
【白石蒼真くん、であってますか】
【うん。あってるよ。蒼真でいいから】
「蒼真、くん」
【遥、ごめんね。遥が記憶をなくしているのは、俺のせい】
蒼真くんのせい……?
いや、きっと違うはず。
蒼真くんはきっと悪くないはず。自分のことを責めてほしくないのに。