Powdery Snow

「おいっ、無視かよ」


背後から飛んできた声など当たり前に無視をし、あたしは教室へと向かった。


教室に入るなり、目に飛び込んだのは、相変わらずお菓子好きな絵梨佳の姿。


ポッキーのパッケージを見つめながら口の中に詰め込んでいく。


そんな姿を見ながら“本当、お菓子好きだな”って思いながら絵梨佳の机を囲むようにして座る。



「あっ、亜希。あれ?もしかして見つかったの?」


あたしの手にマフラーが無いことに気付き、絵梨佳は首を傾げる。


「うん。居たよ」

「ねぇねぇ、どんな人?」 


目の前にいる絵梨佳は、ここぞと言うばかりの笑みであたしの腕をツンツン突く。 


< 26 / 73 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop