あなた専属になります
指輪
やっと借金の返済が終わって、いつも河内さんに言っていた
『借金を返したい』
それを言う必要がなくなった。
私は借金を抱えた残念なOLじゃなく、普通のOLになる事ができた。
やっとこの人と対等な関係になれた。
それが心から嬉しかった。
ここからがスタートと思って直ぐ、結婚というパスをすかさず河内さんは渡し、私はそのままそれを受けとめた。
もしかして予想してた?
「河内さん、わかってたんですか?」
フッと上から目線で微笑んでいる。
「ここにはるばる二人で来るという事は、そういう事かと思っていた。そして、それが当たった場合は直ぐに結婚の事を言うつもりでいた」
流石隙がない。
結婚か……。
自分で返事をして実感が湧かない。
「よし、あそこに行こう」
河内さんはまた車を発進して次の目的地に向かった。
そこは……高級ジュエリーショップ。
こんなところ、ただ雑誌で見るレベルの場所だった。
なんの迷いもなく入った河内さんに店員がついた。
キラキラしたシャンデリアに高級な内装、高いジュエリー、圧巻だった。
そして、応対室でカタログを見せられた。
「優美はどれがいい?」
ぼーっとカタログの指輪の値段を見ていた私に河内さんが質問してきた。
「え!えーと……」
そんな、こんなお金……もったいない!!
手をそっと握られた。
「余計な事を考えないで、好きだと思うデザインをただ言えばいい」
私はカタログを見渡して、ピンクの宝石がついた可愛い指輪を選んだ。
「じゃあこれだな」
その後指輪のサイズを確認して、それを河内さんが注文した。
「ちょっと待ってて」
その後河内さんは店員とまた話していた。
* * *
家に帰った後、河内さんに抱きしめられた。
「長かった……」
「はい、待たせてごめんなさい」
その幸せを二人でずっと感じていた。
「あ、これつけておいて」
河内さんから渡されたのは、指輪だった。
「え……?」
「婚約指輪が届くまでこれをつけておけ」
指輪を注文したのに指輪をまた買ってた河内さん。
婚約指輪の前に渡される指輪って何なの!?
プレ婚約指輪??
私はその指輪をはめられた。
「これで余計な虫がつかないな」
河内さんは捕まえた獲物を逃すまいと必死な獣に見える。
束縛と独占欲と執着と重い愛……
息苦しい時もあるけど、私はこの人といると幸せなんだ。
「うちの両親は特に何も言いませんが、河内さんのご家族は、認めてくれませんよね……」
「認めなくてもいい。俺が認めてるんだ」
そうだ、私達の関係が認められなくても、この人が認めればそれでいいんだ。
これは私達の人生なんだ。
私の不安は自信に変わった。
『借金を返したい』
それを言う必要がなくなった。
私は借金を抱えた残念なOLじゃなく、普通のOLになる事ができた。
やっとこの人と対等な関係になれた。
それが心から嬉しかった。
ここからがスタートと思って直ぐ、結婚というパスをすかさず河内さんは渡し、私はそのままそれを受けとめた。
もしかして予想してた?
「河内さん、わかってたんですか?」
フッと上から目線で微笑んでいる。
「ここにはるばる二人で来るという事は、そういう事かと思っていた。そして、それが当たった場合は直ぐに結婚の事を言うつもりでいた」
流石隙がない。
結婚か……。
自分で返事をして実感が湧かない。
「よし、あそこに行こう」
河内さんはまた車を発進して次の目的地に向かった。
そこは……高級ジュエリーショップ。
こんなところ、ただ雑誌で見るレベルの場所だった。
なんの迷いもなく入った河内さんに店員がついた。
キラキラしたシャンデリアに高級な内装、高いジュエリー、圧巻だった。
そして、応対室でカタログを見せられた。
「優美はどれがいい?」
ぼーっとカタログの指輪の値段を見ていた私に河内さんが質問してきた。
「え!えーと……」
そんな、こんなお金……もったいない!!
手をそっと握られた。
「余計な事を考えないで、好きだと思うデザインをただ言えばいい」
私はカタログを見渡して、ピンクの宝石がついた可愛い指輪を選んだ。
「じゃあこれだな」
その後指輪のサイズを確認して、それを河内さんが注文した。
「ちょっと待ってて」
その後河内さんは店員とまた話していた。
* * *
家に帰った後、河内さんに抱きしめられた。
「長かった……」
「はい、待たせてごめんなさい」
その幸せを二人でずっと感じていた。
「あ、これつけておいて」
河内さんから渡されたのは、指輪だった。
「え……?」
「婚約指輪が届くまでこれをつけておけ」
指輪を注文したのに指輪をまた買ってた河内さん。
婚約指輪の前に渡される指輪って何なの!?
プレ婚約指輪??
私はその指輪をはめられた。
「これで余計な虫がつかないな」
河内さんは捕まえた獲物を逃すまいと必死な獣に見える。
束縛と独占欲と執着と重い愛……
息苦しい時もあるけど、私はこの人といると幸せなんだ。
「うちの両親は特に何も言いませんが、河内さんのご家族は、認めてくれませんよね……」
「認めなくてもいい。俺が認めてるんだ」
そうだ、私達の関係が認められなくても、この人が認めればそれでいいんだ。
これは私達の人生なんだ。
私の不安は自信に変わった。