あなた専属になります
その日、残業で仕事が遅くなって予定よりもお店に入る時間が遅くなってしまった。

私は急いで夜の繁華街を走っていた。

ボロボロのパンプスが悲鳴を上げている。

その瞬間、ガクンと片方の足が底が抜けたような感覚になった。

そして、近くを歩いてた男の人に思い切りぶつかって床に倒れてしまった。

「大丈夫か…?」

ぶつかった男の人に声をかけられた。

「ごめんなさい……ヒールが折れました…」

とうとう靴が限界を迎えた。

「靴、買うか?」

男の人は優しく声をかけてくれた。

「いえ、仕事があるので……」

私はヒールの折れた靴を履いたまま、足を引き摺るようにして歩いて行った。

急いでたせいで、さっきの男の人の顔も見れなかったしお詫びもできなかった。

店に着いたあと、気持ちを切り替えて、身だしなみを整えた。

そして、深呼吸をして、フロアに出る。

暫くすると黒服に新規の客につくように言われた。

そこに向かうとそこには──

──fin

続きは本編へ
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