キス魔なカレシ。
 「ふふっ。こっち来てよ」

 甘い声だ。

 甘い声に導かれるように、郁弥くんの元へと行く。

 「目がとろんってしてるよ?期待してるの?」
 「ーー。」

 何も言えない。だって、本当の事だから。

 「そんな顔するから、僕にキスされちゃうんだよ」

 ちゅっ。

 軽いリップ音が静かな教室に響く。

 「んっ…ぅん」
 「もっと、顔がとろんとしたね。いっぱい、キスしよう?」

 頭がジンジンするし、唇も熱い。

 「ん。可憐ちゃんの唇、甘くて美味し…」
 「やっ」

 これ以上は、心臓が持たないよ…!

 私は、身を捩って抵抗する。

 「こら、抵抗しないで。もっと、可憐ちゃんを食べさせて?」

 抵抗なんて、無意味で私はされるがまま。
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