カスタネット・ラブ
「…はあ?!」

菜緒の声が上から。

「…そっとしといてやれば。」

早川君の声が横から。

はさまれた私の存在は、緊張で机の上に押しつぶされた。


「…朝からうるさい。」

喧嘩腰なのに甘い余裕な声のトーンに、私は目をギュッとつむった。


チャイム。


チャイムが鳴って、私は思い切って顔をあげた。
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