中島くんはなぜか私にキスをせがむ(番外編)
私の名前は佐倉由紀


 
父親は銀行員で、母親はパートで主婦をしている普通の一般家庭の育ちだ



三つ下に弟がいて、私は一応長女



でも遊んでばっかりで、自由奔放な長女だって言われてる…



2LDKしかない団地住まいで、私は弟と部屋が一緒だ…



大学の近くの一軒家に住んでる一人っ子の美桜と違って、家は狭い団地暮らしで、縦横どこの部屋の音も聞こえるようなありきたりな団地暮らしだ



小学校、中学校と公立に通い、高校は憧れのお嬢様私立高校に合格して、制服が人気の有名女子校に進学する事ができた



高校の時は女子校ながら他校の男子と遊んで交流を深め、人並みに彼氏もできた



でも…



付き合いは大体1ヶ月と続かずに別れた



原因は私の目移りだ



ある程度付き合うと他の男子に目が入ってしまい、別れてしまうという、負のスパイラルな恋愛をしてきた



「俺やっぱり由紀の事そんなに好きじゃないかも。そっちもそうでしょ?」   



別れ話を切り出される時の常套文句だ



「まあそうだけど…」



何あいつ⁈振るのはこっちだっつうの⁈



私はそう心の中で自分に言い聞かせて、短い付き合いに幕を閉じるのだった



相手も遊び慣れてそうな人達ばかりだ



私だって本気じゃない



高校の時の私はとにかく遊びながら、ある意味高校生活を謳歌していた…












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